資金調達方法・株式発行

2019 12/18

資金調達の中でもバランスシートへの影響が少ないものには、自己資本を増やすエクイティ・ファイナンスがあり、新たに株式を発行する事で資本を増やし資金調達する事ができます。

ここでは資金調達のための株式発行のメリット・デメリットや種類について解説します。

目次

資金調達のための株式発行のメリットとは?

株式発行をする事で資産が増え資金調達する事ができますが、増資によるメリットには以下の様なものがあります。

返済の義務がない

増資による資金調達の最大のメリットは、金融機関から借入する融資とは違い返済する義務がないということです。

銀行から借り入れをしてしまうと利息が発生してしまい、余計な支出も増やしてしまいます。

自己資本が増える事で融資を受けやすくなる

増資をする事で自己資本が増えれば、金融機関からも良いように評価されやすいため融資なども受けやすくなります。融資を受けやすいようになれば、さらに資金調達の幅を広げる事ができます。

信用力を上げる事ができる

資本金はその企業の評価をするものには分かりやすいもので、資本金が増える事で企業の信用力はあがります。信用力があがれば新たな取引先も増えて事業も拡充する事もできます。

資金調達のための株式発行のデメリットとは?

一方、資金調達のための株式発行のデメリットもあり、以下の様なものがあります。

配当金の支払い義務が増える

株式を発行して増資をするということは、それだけ投資家に配当金の支払い義務が増加します。

利益を上げる事ができても、その分株主には分配しなければならないのでデメリットとなってしまいます。

会社への権限が薄まってしまう

増資によって資金調達をする事ができますが、多くの株を発行してしまうと持ち株比率が下がってしまう事にもなります。

すると会社への権限なども低くなってしまい、事業への見直しなどを提案される事もあります。

コストが掛かってしまう

新たな株式を発行する時には費用が掛かってしまい、特に募集株式の場合は広告費が多くかかってしまいます。また、金融機関の手数料、増資のための登録免許税、司法書士や行政書士などへの依頼料などが掛かってしまいます。

資金調達のため増資の種類

資金調達のための増資では有償増資と無償増資がありますが、株式を発行する増資では「有償増資」になります。

その有償増資の種類は主に「公募増資」「株主割当増資」「第三者割当増資」があります。その他にも債権発行の「転換社債型新株予約権付社債」による資金調達もあります。

  • 公募増資
  • 株主割当増資
  • 第三者割当増資
  • 転換社債型新株予約権付社債

1つずつ概要を見ていきましょう。

公募増資

公募増資とは、世間一般の投資家たちを対象にして新たな株主を募集する方法です。

発行している株価よりもやや少ない価格の株式を発行する事で、既存の株主の利益を損ねないようにしています。

公募増資で資金調達をする場合では上場企業が主に行っており、未上場の中小企業では難しい有償増資の方法です。

広く一般の投資家に周知させるだけの広告費などを掛けるコストを考えると、資金調達の方法では限られてしまいます。

株主割当増資

株式割当増資とはすでに保有している株主に対して、新たに株を発行し割り当てる方法です。

公募増資では上場企業がメインになりますが、株主割当増資は中小企業でも行うことができます。

中小企業の有償増資の中でもコストが掛からず、後述する第三者割当増資よりも確実性に優れた資金調達の方法です。

持ち株比率も大きく変わる事がないので権限も薄れる事なく資本を割り増しする事ができます。

第三者割当増資

第三者割当増資とは、既存の株主ではない第三者(自社に関係の近い人や取引先など)に出資してもらい資金を調達する方法です。

自社の持ち株会や縁がある人なども含まれるため縁故者割当増資などとも言われています。

株主割当増資では既存の株主だけが対象になりますが、企業によっては第三者割当増資のほうが広い範囲で募集できる事もあります。

また、取引先から出資してもらえばより強固な関係性を築く事もできます

転換社債型新株予約権付社債(CB)

こちらは上記の3つの有償増資とは少し異なり「株式に転換できる社債」での資金調達になります。

転換社債型新株予約権付社債(CB)は、社債と株式のメリットを合わせた様なもので社債は一定の利息を受ける事ができ、株式は株価が上がると利益を上げる事ができます。CBは株価の動向によって、自由に債権から株式に変えられる権利が備わっているものになります。

そのCBでの資金調達でのメリットは、金利を低く抑えながら資金調達ができる事です。

株式に転換できる権限を投資家に与えているので、そのリターンとして金利を低く設定する事ができます。

一方デメリットでは、CBを発行する事で既存の株価の下落のリスクがあります。その原因としては、株式に転換される事での株主利益の希薄化などが挙げられます。

株式発行のかんたんまとめ

資金調達のための株式発行をすることで、資産を増やす事ができ財務諸表も強固にする事ができます。

一方、株式発行にはデメリットもあり、既存株主の株価の希薄化や早急な資金調達にも向いていません。

これらのメリット・デメリットを加味しながらエクイティ・ファイナンスでの資金調達を検討しましょう。

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